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畳が日焼けした場合の対処法と予防法をそれぞれ解説

2022-06-30


畳は使い続けていると、年数が経つにつれて変色が起こります。

変色を完全に防ぐことはできないものの、可能な限りキレイに使い続けたいですよね。

畳の日焼けを直す方法や予防方法を把握しておけば、畳を長く、キレイな状態で使うことができます。まずは畳が日焼けする原因から確認して、対処法や予防法を確認してみてください。

記事を最後までお読みいただければ、畳をよい状態で保つ方法を理解し、和室の見た目や快適性を改善することができます。

畳が日焼けする原因

畳は日光によって「日焼け」します。

その理由は、畳に使われているイグサに含まれるクロロフィルが、紫外線によって変質してフェオフィチンになるためです。フェオフィチンが褐色であることから、畳が色褪せたような見た目となってしまいます。

ほかに、部屋の照明によっても畳は日焼けします。日の当たらない部屋でも畳が変色するのは、照明の影響を受けているからと考えられます。

畳が日焼けした場合の対処法

実際に畳が日焼けした場合はどう対処すればよいのでしょうか。

日焼けの原因は紫外線ですから、紫外線対策を徹底するのがおすすめです。遮光カーテンやUVカットカーテンを使って紫外線を遮断すれば、ある程度は日焼けの対策ができます。

すでに日焼けしている場合には、次のような方法がおすすめです。

お酢と乾いた布を使用する

畳の日焼けは、お酢と乾いた布を使って対処できます。まず、洗剤を使って日焼けしている畳の汚れを落とします。

次に、お酢:お湯を1:2で混ぜたものを作って、霧吹きの中に入れて、日焼けしている部分に吹きかけます。最後に乾いた布を使って乾拭きすれば完了です。

乾拭きした後はよく乾燥させるようにしてください。完全に元の状態に戻せるわけではありませんが、色が戻るので試してみましょう。

しかし、長年使い続けていて、畳の色が完全に変わっている場合は効果がありません。同じ畳を使い続けている場合は、畳の新調を検討しましょう。

畳ワックスを使用する

フローリングに使うワックスがあるのと同じで、畳に使えるワックスがあります。

畳に使えば、本来の青い色が元に戻るのでおすすめです。畳のツヤを出す、畳の劣化や色褪せを防ぐなど、畳ワックスにはさまざまな効果があります。

通常、2年から4年でメンテナンスが必要な畳が、10年以上メンテナンスしなくてもよい例も確認されているほどです。

使い方ですが、畳のへりにワックスが付着しないように、ビニールテープでへりをカバーします。次に濡れた雑巾で畳の表面を水拭きして、使う量だけワックスを取り出し、スポンジに含ませ、畳の目に沿ってムラがないように伸ばします。

3時間から4時間程度置いて完全に乾燥させれば完了です。畳を事前に水拭きしておくとワックスが広げやすくなりますが、少しだけ畳を濡らすようなイメージで問題ありません。

また、畳が傷んでいる状態の場合は、かえって傷みを作る原因になってしまうため、軽度なカビやささくれの場合は掃除を行ってからワックスを使いましょう。

定期的に畳を張り替える

畳は時間が経つと色褪せて、劣化してしまう消耗品です。したがって、定期的に畳を張り替えるのも有効な手段です。裏返しや表替えをして、畳を貼り替えましょう。

畳には畳表が表面につけてあり、裏面も使用できます。畳を使い続けて3年から5年程度であれば、裏返して畳の貼り替えを行いましょう。

しかし、裏返してしまうと、次は新調して畳を交換しなければなりません。同じ畳を6年程度使っている場合は、畳表を新しくする表替えがおすすめです。

畳床を交換せず、畳表だけを交換する方法です。畳床が歪んでいない場合に試してみてください。ちなみに畳床が歪んでいる場合は、畳を新調して畳と畳床を交換する必要があります。日焼けと同じく、畳の踏み心地も気になる場合は新調を検討しましょう。

お酢やワックスを使う方法は、畳を新品に戻す行為ではありません。対処が必要になった場合は、畳の交換も検討も視野に入れるようにしましょう。

畳が日焼けしないための予防法

ここで、畳が日焼けしないための予防法を紹介します。

窓用フィルムやカーテンで紫外線を抑える

紫外線が入り込む原因である窓に対策をすれば、畳の日焼けを予防できます。

曇りの日で、一見して日が当たっていない状態でも常に紫外線は降り注いでいるため、UVカットフィルムやUVカットカーテンを使って紫外線対策するのがおすすめです。

繰り返しになりますが、窓用フィルムやカーテンでは紫外線を完全に防げません。畳を使用すると、どうしても徐々に変色してしまうと理解して、味が出てくる畳を楽しむようにするのがおすすめです。

しかしながら、紫外線をカットできれば、今までよりも日焼けしていくスピードが落ちていき、長い間和室を快適に使用できます。窓用フィルムやカーテンで紫外線を抑えると、部屋全体が暗くなってしまうのはデメリットです。

室内を明るくしつつ、紫外線をカットする場合は、採光付きのレースカーテンなどの光をちょうどよく取り入れてくれるカーテンを選択しましょう。また、障子を使っている場合は、紫外線をカットできる加工がされた障子紙を使うのがおすすめです。

畳の上に日焼け防止シートを被せる

フィルムやカーテンを使いたくない場合は、畳の上に敷いて日焼け防止ができるシートを被せるのがおすすめです。

日焼け防止シートは新築物件や空き室のアパート・マンションで使われることが多く、できるだけ新品の状態で入居者に部屋を渡すために使われています。

UVカット率が窓用フィルムやUVカットカーテンよりも高く、長い間新品の状態をキープできます。

しかし、長期間使用しない場合に使われることが多く、日常的に和室を使う家庭の場合は敷いたり外したりする手間があるのがデメリットです。

また、上記の様な対策を行う際はカビを防止する為に空気の入れ替えを行うことが必要です。
手間がかかるかもしれませんが、是非実施してください。

日焼けしにくい素材を使用した畳を敷く

ここまで、畳の材料として一般的なイグサを使った畳を前提としてお話ししてきましたが、畳には和紙や樹脂素材で作られた日焼けしにくい畳もあります。

和紙で作る畳は、自然な肌触りと強い耐久性に特徴があります。和紙をこよりのように巻き、編み込んで作ります。実際に2年間の退色比較実験で日焼けのチェックを行ったところ、紫外線による日焼けがなく、変色が見られなかったという例もある畳です。

使い込んでもささくれが起きる心配もなく、長期間安全に使用できます。

また、樹脂素材を使った畳は水分をこぼしてもシミになりづらく、ダニやカビの発生を抑えられるため、衛生的に和室を使用できます。畳の香りがしないので、イグサの香りを楽しみたい人には向かないかもしれません。

日焼けだけではなく、ダニアレルギーを持っている人や、丈夫な畳を探していた人には最適です。

まとめ

畳が日焼けした場合の対処法はいくつかありますが、使用年数によっては効果が出ない場合があります。畳の使用年数を確認してから、メンテナンスするのがおすすめです。
劣化がひどい場合も表替え実施すれば、長く使用することもできますのでそちらもご検討いただく事も良いかもしれません。

どうしても日焼けが気になる人は、いくつかの対処法のなかから自分に最適なものを実施しましょう。また、交換したばかりの畳の場合は、日焼け対策を行って畳を長く使いましょう。

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