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琉球畳とは?特徴やメリット・デメリットなどを解説

2025-03-04

琉球畳とは?特徴やメリット・デメリットなどを解説

琉球畳とは、カヤツリグサ科の七島藺(しちとうい)で製作された半畳サイズの畳です。畳縁がないのが特徴で、普通のい草を使用した半畳サイズの畳も琉球風畳といわれています。琉球畳の導入を検討している方は、活用例やメリットとデメリットを確認しましょう。

本記事では、琉球畳の特徴や活用した施工事例、使用するメリットやデメリットをご紹介します。そのほか、張り替えるタイミングや費用相場、お手入れ方法もお伝えするので、今後かかる費用についても参考にしてください。

琉球畳とは

琉球畳とは、沖縄県や大分県で栽培されているカヤツリグサ科の七島藺を用いてつくられた半畳サイズの畳です。琉球畳を交互に並べ、市松模様のように敷くのが一般的です。

カヤツリグサ科の七島藺は、一般的ない草と比べると、表皮が強く太いので頑丈な琉球畳を製作できます。畳縁がないのが琉球畳の特徴ですが、七島藺だからこそ畳縁がなくても丈夫につくれると考えられます。

近年では、七島藺以外の材料でつくられた半畳サイズの畳も、総じて琉球畳と呼んでいるケースが多いです。七島藺で製作した琉球畳と区別するために、普通のい草でつくった半畳サイズの畳を琉球風畳と呼ぶ場合もあります。

琉球畳の材料は、七島藺やい草以外に、和紙や化学素材などがあります。七島藺の生産者が少なくなるにつれ、希少で高価な畳として知られるようになりました。そのため、近年では七島藺以外の材料でつくられた琉球畳が出回ったと考えられます。

琉球畳の特徴

和室の部屋づくりを検討している方は、琉球畳の特徴を確認したうえで、導入するか参考にするとよいでしょう。ここでは、琉球畳の特徴を3つご紹介します。

縁がない

琉球畳は、一般的な畳にある縁がないのが特徴です。畳の縁は、デザイン性だけではなく、耐久力を向上させる役割があります。琉球畳は、素材自体が頑丈な七島藺を使うからこそ、縁がなくても丈夫な畳に加工できます。

琉球畳は縁を設けないので、デザインはとてもシンプルです。琉球畳を市松模様のように設置する際、縁がないからこそ畳同士が馴染みやすいのも特徴です。シンプルな部屋づくりをしたい方は、縁がない琉球畳が適しています。

サイズが半畳相当である

琉球畳は、一般的な畳の半分のサイズである点が特徴です。琉球畳のなかには、一般的な畳と同じく長方形のものもありますが、正方形のものが一般的な形状となります。

一般的な畳のサイズは、江戸間が1,760mm×880mm、本間が1,910mm×955mm、中京間が1,820mm×910mmです。琉球畳の場合、それぞれ880mm×880mm、955mm×955mm、910mm×910mmとなります。一般的な琉球畳のサイズは、880mm×880mmです。

住宅の仕様やスペースなどに合わせて、オーダーメイドでサイズを自由にカスタマイズできます。一般的な畳の厚さは55mmですが、厚みもオーダーメイドで調整ができるので、クッション性や防音性を高めたいなどの要望に合わせて製作が可能です。

裏返しができない

琉球畳は、裏返して再利用ができない点が特徴です。琉球畳の材料として使用される七島藺は、頑丈ですが柔軟性に劣るため、裏返そうとすると割れてより傷んでしまう可能性があります。

通常の畳なら、表面が傷んでくると、裏返したり表替えをしたりして対処することが可能です。しかし、琉球畳は裏返しができないため、表替えをするか新調するかの2択になります。

琉球畳の表替えは、畳の表面を新しく取り替えるので、畳そのものを再利用できる点が魅力です。ただし、薄すぎたり接着剤で床に張り付けられていたりすると、表替えができないので把握しておきましょう。

琉球畳を活用した施工事例

琉球畳は、和室でしか使えないと思われがちですが、フローリングや洋室など、部屋のタイプを選ばずに取り入れられる点が魅力です。ここでは、琉球畳を活用した施工事例について3つのパターンをご紹介します。

フローリングの一部

リビングと直結する和室から、フローリングの一部として琉球畳を用いた施工事例があります。リビングと和室を区別していた仕切りを撤去して、琉球畳をフローリングの一部として一体化することで、リビングのスペース拡大にもつながるでしょう。

仕切りの撤去や琉球畳の埋め込み以外にアクセントクロスを採用すると、おしゃれでスタイリッシュな空間に仕上がります。仕切りが撤去されることで、リビングの延長として日光が差し込みやすくなり、明るい印象を演出できます。

とくに、小さいお子さんがいる家庭では、フローリングよりも畳のほうがクッション性があるためおすすめです。フローリングの一部に琉球畳を設置すると、家事や炊事しながらお子さんの様子が見られるようになります。

和室

一般的な畳が使用されている和室に、琉球畳を導入する施工事例があります。従来の和室は、畳の傷みや壁紙の影響で暗い印象になりやすいです。

琉球畳への変更により、畳自体が新調されるだけではなく、縁ならではの暗い色味を除去できるため、全体的に明るい印象になります。設置するとさらに違った印象の部屋づくりができるでしょう。

また、障子や和室ならではの建具をそのままにしておくと、和室の雰囲気を残しながら、モダンな印象を演出できます。和室自体を撤去せず、明るい雰囲気の和室へとリニューアルしたい方におすすめです。

洋室

全面フローリングの洋室に琉球畳を活用して、和のテイストを加える施工事例があります。一般的には琉球畳を埋め込む施工が多いですが、埋め込みが難しい場合はフローリングのうえから置ける琉球畳もあります。

フローリング全面に琉球畳を設置するのもおすすめですが、家具を配置する部分のみフローリングを残すのもポイントです。琉球畳に家具の跡がつかず、和室と洋室の両方のよさを取り入れられます。

琉球畳のメリット

畳を用いた部屋づくりでは、琉球畳の導入を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。琉球畳のメリットを理解したうえで、導入するか決めるのがポイントです。ここでは、琉球畳を使用するメリットを3つご紹介します。

デザイン性が高い

琉球畳は、一般的な畳にある縁がなく形状も正方形と、デザイン性が高い点がメリットです。1色の琉球畳を敷く場合、畳の目の向きを変えながら敷くと、角度によって色味が異なって見えます。

洋室にも置ける

琉球畳のなかにはフローリングに直接置けるタイプもあるため、洋室でも琉球畳を設置できます。埋め込んで固定するわけではないため、必要なときに琉球畳を置き、不要なときは片付けておくことが可能です。

お子さんが小さいときや来客時だけ琉球畳を使いたい場合は、洋室にも置けるタイプの琉球畳がおすすめです。薄く軽量のものもあるため、持ち運びや片付けを楽に行えます。

奥行きを演出できる

縁がない琉球畳を設置すると、畳同士の仕切りが曖昧になるため、奥行きを演出できるメリットがあります。限られた空間を広く見せたい場合は、琉球畳の目を揃えて設置すれば、より広く感じられるでしょう。

畳の目をあえて揃えずに互い違いに設置すると、市松模様のようなデザインを施せます。通常の畳よりもデザイン性が高いため、奥行きだけではなく、デザイン性を高めたい方や部屋のアクセントとなるものがほしい方にもおすすめです。

琉球畳のデメリット

琉球畳は一般的な畳と異なる点がいくつかあるため、メリットだけではなく、デメリットも理解してからどう活用するか考えるとよいでしょう。ここでは、琉球畳を使用するデメリットを2つご紹介します。

耐久性が低い

本来の琉球畳の材料である七島藺でつくられたものは、頑丈で耐久性が高いです。しかし、近年ではい草などの七島藺以外の材料でつくられたものもあり、縁がないので耐久性が低い点がデメリットです。

とくに、い草は折り曲げると折れやすいため、縁がない部分は傷みやすくなります。置けるタイプの琉球畳なら容易に買い替えられますが、埋め込まれているい草の琉球畳なら、七島藺製よりも張り替え頻度が多くなると考えられます。

とはいえ、七島藺は希少な材料として知られており、予算を超えてしまうケースがあるでしょう。価格と耐久性のどちらも重視したい方は、強度の高い和紙や化学素材がおすすめです。

高額になりやすい

琉球畳は、通常の畳よりも製造工程に手間がかかっているため、高額になりやすいです。比較的材料費が高い七島藺を使った琉球畳なら、さらに価格が膨らむ可能性があります。

通常の畳1畳分のスペースを埋めるには、琉球畳2畳が必要です。同じスペースを畳で埋める場合、通常の畳の2倍の枚数が必要になるため、総合的にかかる費用が高くなります。

厚さやサイズをオーダーメイドで琉球畳を注文する際、既製品よりも価格が高くなる可能性があります。デザイン性が高い琉球畳もありますが、その分製造過程で手間がかかっているため、高い価格が設定されているケースが多いです。

琉球畳を張り替える時期と費用相場

琉球畳の導入を考えている方は、今後張り替えるのを想定して、いつ張り替えるべきか、どれくらいの費用がかかるかを知っておきましょう。ここでは、琉球畳を張り替える時期と費用相場をご紹介します。

琉球畳を張り替える時期

琉球畳は、通常の畳と同じように、傷んできたら張り替えが必要です。張り替えの時期は、一般的な畳と同じく、表替えが5年〜6年ほど、新調が10年〜15年ほどが目安です。い草でつくられた畳であれば、サイズに関係なく張り替え時期は一般的な畳と変わりません。

七島藺でつくられた琉球畳なら、通常の張り替え時期よりもヘリ付きであれば5倍〜6倍ほど伸びるといわれています。い草でできた琉球畳でも、適切なメンテナンスを行えば長持ちしますが、持ちのよさを重視するなら七島藺製の琉球畳がおすすめです。

ただし、一般的な畳だと裏返しは2年〜3年ほどを目安に行いますが、琉球畳は一般的な畳と異なり裏返しができません。そのため、琉球畳が傷んできたときは、表替えか新調の2択になります。

琉球畳の費用相場

琉球畳の張り替え費用は、半畳あたり表替えが15,000円〜20,000円ほど、新調が25,000円〜30,000円ほどが相場です。6畳の部屋の琉球畳をすべてリフォームする場合、表替えが180,000円〜240,000円ほど、新調が300,000円〜360,000円ほどかかります。

素材によって費用相場が異なり、い草や和紙、化学繊維でつくられた琉球畳は価格帯が低い傾向にあります。一方で、七島藺でつくられた琉球畳は、表替えも新調も価格が高いため、部屋全体を張り替えると高額になるでしょう。

琉球畳のお手入れ方法

琉球畳は、日頃から掃除機をかけたり、ほうきで掃いたりすることがお手入れの基本となります。掃除機をかけずにそのまま放置すると、カビやダニが発生する原因となり、衛生的に問題のある空間となってしまいます。

畳の目の隙間にゴミが入り込んでいるときは、歯ブラシで掻き出したり、掃除機の細いノズルで吸い取ったりしましょう。畳が濡れるとカビやシミの原因になるため、水拭きをせずに乾燥している状態を保つのがポイントです。

もし畳が濡れてしまった場合、タオルや新聞紙などを上から押さえつけて、奥に染み込まないように拭き取りましょう。畳が変色したりカビが生えたりすると、新しい畳に交換しなければいけないため、長持ちさせるためにも水気には注意が必要です。

こちらの記事では、い草や七島藺以外の素材で作られた畳として、ビニール畳を紹介します。メリット・デメリットやアレルギーとの関係も解説しますので、ぜひご覧ください。

まとめ

琉球畳は本来頑丈な七島藺でつくられた半畳サイズの畳ですが、近年ではい草や和紙、化学繊維でつくられた半畳サイズの畳も琉球畳と称するケースが多いです。縁がない点が特徴で、洋室にも馴染む高いデザイン性が評価されています。

ただし、通常の畳と異なり裏返しができず、七島藺製だと高額になる傾向にあります。い草でつくられた縁なしの畳は、七島藺や和紙、化学繊維製より耐久性に劣るため、定期的なお手入れや張り替えが大切です。

ゆたか畳では、千葉県千葉市を拠点に畳や襖などの張り替えを行っています。縁がない畳の取り扱いにも対応していますので、琉球畳のメンテナンスを依頼したい方はぜひお問い合わせください。

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