2022-06-27
畳を使っていると畳の色が変色、もしくは傷みが目立つようになります。
「そろそろ、畳を新調しなきゃだめかな」と思ったら、新調する前にメンテナンスが可能かどうか確認してみましょう。使用年数や状態によっては、メンテナンスで解決する場合があります。
こちらでは畳のメンテナンス方法から畳を新調するタイミング、費用の相場などに解説しています。畳のメンテナンスをしたい人や畳の新調を検討している人は、チェックしてみてください。
畳の貼り替えをする前に、畳のメンテナンス方法を確認してみましょう。
新調の目安は使い始めてから10年から20年後が一般的です。
もちろん、変色や傷が目立つ場合は、10年以下の新調が最適なケースもあります。ほかには、直射日光を浴び続けてしまって色褪せしている場合や、家具の重みでへこんでしまった場合なども新調を検討しましょう。
畳には多くの種類があり、遊び心のあるヘリも多く流通しているため、今まで使っていた畳とは違った畳を選ぶのもよいでしょう。昔ながらの畳もよいものですが、モノトーンの畳やヘリがない畳は、和室をモダンな印象としてくれます。
しかし、畳の値段も大きく変わってくるため、予算を決めてから畳を選ぶようにしましょう。畳を新調するタイミングについては後述します。
裏返しは、使用してから2年、もしくは3年程度経過した時に使われているメンテナンス方法です。裏返しと聞くと「ひっくり返す」イメージを持つかもしれませんが、畳の裏返しとは、畳床から劣化した畳表を1度剥がして、キレイな部分を表にすることをいいます。
畳表は両面使用できるため、裏返すだけで新品のような印象を受けるでしょう。裏返しする場合に畳床と畳表は交換しませんが、ヘリが劣化している場合は交換します。
使用してから3年以内の畳であればキレイになりますが、5年以上経過して変色が進んでいる場合には、必ずしもキレイな状態になるわけではないので注意しましょう。
また、裏返しは1枚の畳につき1度しかできません。裏返しでのメンテナンスは繰り返しできるわけではないことに注意しましょう。
表替えは畳床を交換せず、畳表のみを交換する方法です。裏返しをした後の畳のメンテナンスや、同じ畳を6年以上使った場合によく採用されています。
また、畳の表面のゴザが擦り切れたり黒ずんだりして、全体的に見た目が悪くなってきた時にも表替えします。表替えをすると表面のイグサが新品になり、イグサの湿気を吸い取る効果が出てくるため快適な和室になります。
畳床の交換はしないため、歪んでいたりへこみがあったりする場合は改善されません。畳の上を歩くとへこんでいる感覚がある場合は、畳の表替えをしても改善されません。
表替えしても踏み心地が悪い場合は、畳の新調をおすすめします。
畳に以下のような症状がある場合は、畳を新調するタイミングかもしれません。該当するものがないかチェックしてみてください。
家具の重みによって表面に凹凸がある場合は畳を新調するタイミングといえます。畳はフローリングよりも上からの圧力に弱く、へこみが残りやすいのが特徴です。
また、畳の経年劣化でも凹凸ができてしまう場合があります。畳の土台の畳床が傷んで、畳の上を歩いた時にへこんだり、ふわふわとした感触があったりする場合は、新調のタイミングです。
現在使っている畳の年数を確認してみて、新調を検討しましょう。畳のへこみが気になって新調する場合は、床下も確認してください。床下の木材が腐っていたり、シロアリに侵食されていたりする場合があるためです。
本来畳には問題がないのに、木材の腐敗やシロアリによって畳に問題があると勘違いしているケースもあります。場合によっては業者に連絡して対処しましょう。
畳の上を歩くときしむような音がする場合も、新調しましょう。恐らく床の構造に問題があります。
床下には大引きと根太などの木材が配置されていて、大引きと根太は格子状になって床を支えています。
通常、均等な感覚で水平に配置されていますが、配置間隔の問題や、配置の仕方に問題がある場合はきしむ音がなってしまいます。
また、湿気によって木材が膨張や収縮していると、木材のつなぎ目がこすりあって音が出る場合もあるため、1度床下をチェックしましょう。
最悪のケースとして、シロアリの被害に遭っている場合も考えられます。畳の新調と合わせて業者にチェックしてもらうのがおすすめです。
イグサの香りではなく、カビ臭さが充満する畳の場合は新調しましょう。畳からカビのニオイが発生するのは、湿気や食べこぼしなどが主な原因です。
畳の部屋で長時間ふとんを敷いている場合や、部屋を1日中締め切っている場合などは、畳が過剰に水分を吸ってしまうのでカビが発生しやすくなります。
畳のカビのニオイに関しては、家具の配置や部屋の日当たりにも左右されてしまうため注意が必要です。
カビが発生している部分に掃除機をかけて、消毒用エタノールを吹きかけてしっかりと絞った雑巾で乾拭きすればカビのニオイを軽減できますが、長年使っている畳の場合は新調するのがおすすめです。
ダニが気になる場合も畳の新調をしましょう。畳はダニが発生しやすい場所です。ダニにとって畳の温度と湿度がちょうどよく、抜けた髪の毛やフケ、食べ物の食べカスがあるため必然的にダニが発生しやすくなってしまいます。
ダニ対策は拭き掃除や畳干しをすれば可能です。新調した際はとくに注意してダニ対策しましょう。ダニだけが嫌である場合は、ダニが発生しにくい畳に交換するのがおすすめです。防ダニ加工がされた畳もチェックしてみましょう。
畳の寿命はおよそ10年程度であるため、10年以上使っている畳を継続して使っている場合も新調するのがおすすめです。
問題がないように見えても見栄えが悪い、畳の奥でカビが発生するなどしています。イグサ本来の湿気を吸収する力もなくなってきている可能性が非常に高いので、長期間使っている場合は畳を新調しましょう。
畳を新調する時の費用相場は、1畳につき10,000円~30,000円程度です。
たとえば、6畳の畳すべてを新調する場合は、60,000~180,000円ほどかかる計算になります。畳表や畳床、ヘリにこだわる場合には、これ以上の金額がかかります。
畳を新調する場合、業者が畳を採寸して、新しい畳を作ってから入れ替えるため2日から10日程度の日程を見積もっておきましょう。
自分でDIYして畳を新調する方法もありますが、専用の工具を用意する費用がかかるうえ、畳のサイズを間違えるなどのトラブルも起こり、結果的に業者に依頼するよりも高額になってしまう場合があります。そうしたリスクを考えると、プロに相談するのが無難です。
畳は状況や使っている期間によってメンテナンス方法が異なります。
「見た目が汚くなってきた気がする」と思ったら、すぐに新調を検討するのではなく、まずはお手入れ・メンテナンスで対応できないか確認してみてください。タイミングや畳の状態によっては、掃除するだけでも十分キレイになる可能性もあります。
畳は適切に扱えば、10年は使えるといわれています。
できるだけ長く快適な状態で使えるよう、大切に扱うようにしましょう。