2022-09-22
畳は本来いぐさのよい香りがするものですが「ペットの臭いがする」「家族がタバコを吸っているため畳部屋がタバコ臭い」など、臭いに関してお悩みの方は多いのではないでしょうか。
しっかり掃除しても臭いが残っている場合「畳を変えるしかないの?」と困ってしまいますよね。
そこで今回は畳のイヤな臭いが発生する原因や、具体的な対処法をご紹介します。
臭いごとに対処法もあるので、和室の臭いを解消するために役立ててください。
畳の臭いが発生する原因は、臭いの種類によって異なります。
・カビ臭
・アンモニア臭
・タバコ臭
・新品の畳自体の臭い
4つの臭い別に、原因を把握していきましょう。
畳の素材であるい草は湿気や臭いを吸収しやすい性質があります。い草には調湿機能がありますが、湿気が多い日が続くとカビが発生してしまう可能性があるのです。
布団を長期間敷きっぱなしにしている、部屋を一日中締め切っている場合はとくに注意しましょう。知らず知らずのうちに湿気をため込んでいる可能性があります。適度に換気して、湿気がたまりにくい環境を整えるように心がけましょう。
また、カビの原因は食べこぼしも考えられます。食事したときにこぼれた食べ物を放置すると、畳に汁などの水分が染み込んでしまいます。ジュースなどでもカビの原因になるため、飲み物をこぼしたら拭き取りましょう。固形物はすぐに拾うようにすることで、畳を長く快適に使用できるようになります。
犬や猫のペットを飼っている方は、ペットの排尿によるアンモニア臭が臭いの原因の可能性があります。トイレのしつけをしていても、うまくいかず畳の上で尿をしてしまうこともあるでしょう。
また、人間よりも嗅覚が優れている動物は、畳に臭いが残っていると同じ場所に排尿してしまうことがあります。そのため、ペットが畳の上でおしっこした場合には、できる限り早く掃除し、臭いを抑えることが大切です。
タバコの臭いは一度付着すると取れにくい特徴があります。室内でタバコを頻繁に吸うと、当然畳にも臭いが付着してしまうでしょう。タバコの臭いはカーテンやカーペットにも染みつくため、できる限り室内の喫煙は控えてください。
ご家族がタバコを吸われる方は、ベランダで吸ってもらうなどの対策が必要かもしれませんね。また、煙に関連するものとして、タバコだけでなくお線香の臭いも畳に染みついてしまいます。
芳香剤を使用しても臭いが取れないことが多いため、換気して部屋の空気を入れ替えるといった対策しましょう。
新品の畳の臭いは昔から「いい匂い」といわれますが、なかには苦手な人もいるでしょう。
苦手な方は最初辛いかもしれませんが、新品の畳の臭いは約1か月で徐々に薄まります。新品の畳の臭いが苦手な方は換気する、少し時間を空けてから畳の部屋を使用するといった工夫が必要になるでしょう。
畳の臭いを消すための具体的な対処法を原因別に紹介していきます。
カビの臭いを消すためには第一にカビを取ることが必須です。カビ対策には消毒用エタノールスプレーを活用しましょう。
布を使い畳に付着したカビをふき取り、掃除機をかけて取り除いていきます。掃除機をかける際には、畳の目に沿ってかけるのがポイントです。
布でカビをふき取り、掃除機で取り除いた後は畳全体に濃度75~80%の消毒用エタノールをふりかけます。その後絞った雑巾で乾拭きしてください。作業が終わったら換気を忘れないようにしましょう。換気が終わったら気になる臭いも解消されているはずです。
消毒用エタノール以外にも、茶がらを使用する方法もあります。飲み終わった緑茶の茶がらを使用する方法は、茶がらを畳にまいた後にほうきで掃き集めるだけのシンプルな作業です。
昔から日本では、捨ててしまう茶がらを再利用できることに加え、茶がらによる殺菌効果もあることで伝統的に受け継がれてきました。カビを定期的に予防することに適しています。
しかし、茶がらを使用した方法は、消毒用エタノールを使用する方法と比べてカビを取り除く効果は高くありません。カビをふき取った後の方がより効果的です。
注意点として茶がらの水分が多いと茶がらの水分を畳が吸収してしまい、かえってカビの原因になる場合もあるため、水分をよく絞ってから畳にまきましょう。
カビの範囲が広い、なかなか落ちない場合は下記の記事が役立ちます!
「畳のカビ、原因は?お手入れ方法とカビが生えにくい畳もご紹介」
ペットが原因のアンモニア臭の場合は、熱湯を使う方法が効果的です。あまり知られていませんが、熱湯は尿の臭い成分を分解できます。ペットが畳の上で尿をしているのを目撃したときや、尿をしてすぐだと判断したときは尿をすぐに拭き取りましょう。
その後、尿が乾いた状態の部分に、熱湯を少しずつかけてふき取る作業を繰り返しましょう。熱湯のふき取りが十分でないと、カビの原因になる可能性もあります。
アンモニア臭を解消できても、カビの原因になっては意味がありません。一度に熱湯をかけすぎてしまわないように、慎重に作業してください。
おすすめは歯ブラシなどに熱湯をつけ、やさしくこする方法です。一度に熱湯をつけすぎる心配もなく、畳の目に沿ってブラシをこすって汚れを取れます。
タバコ臭などの煙の臭いは換気するのが重要です。畳に染みついた臭いが部屋に充満しているため、毎日換気しましょう。
しかし、換気しても臭いが取れないとお困りの方もいると思います。しっかりと換気や空気をきれいにしたい方は、畳の部屋に空気清浄機を使用してもいいかもしれません。空気清浄機を置くことで空気が入れ替わりやすくなります。
また、タバコの臭いを消すには重曹が効果的ですが、畳への使用はおすすめしません。重曹を畳に使用するとシミになってしまう可能性があるためです。
畳のメンテナンスは裏返し、表替えなどの方法がありますが、畳の汚れやシミが裏まで染みていると難しいかもしれません。タバコなどの煙臭は、部屋の空気を入れ替えることに注力してみてください。
新品の畳の場合は、水拭きと換気をこまめにすることが重要です。水拭きする雑巾は固く絞り、水分をできる限りなくしましょう。
畳の目に沿って雑巾でふき取りを行ったあとは、しっかり換気します。換気をしないと水分を畳が吸収してしまいカビの原因になります。畳の掃除と換気はセット行うことが大切です。
今回は畳の臭いの原因や臭いごとの対処法をご紹介しました。畳の臭いは原因によっては簡単に対処できます。ご家庭で畳の臭いが気になっている方はぜひ対処法を試してみてください。
どうしても臭いが取れない場合は、畳を新調する方法もあります。臭いの対処をした旨を伝え、今後どうするべきか相談してみてはいかがでしょうか。畳を長く使用するためにも、できる限り畳を汚さないように生活を送りましょう。