2024-06-20
不動産のWebサイトを見ていると、頻繁に見かける機会があるのが「帖」という単位です。しかし、部屋の広さを表す単位で「畳」と表記されていることもあり、表記されている単位の違いが気になった方も多いでしょう。
そこでこの記事では、1畳と1帖の違いについてや、帖を使った部屋の広さの割り出し方を紹介します。
不動産情報を見ていると「帖」と「畳」は部屋の広さを表す単位としてよく使用されますが、これらの用語は異なる意味を持っています。一般的に「帖」は不動産や家具の配置に関連する広さの単位として使われており、1帖は1.62平方メートル以上と定義 されています。
一方で「畳」は和室の床面積を表す単位で、地域によってサイズが異なることが特徴です。このように「帖」と「畳」は似ているようで違いがあるので、部屋の広さを考える際には、これらの違いを理解して適切な単位を使い分けることが重要です。
また、部屋の形状や壁の厚さによっても実際の広さの印象は変わるので、数字だけでなく実際の空間を見て判断するといいでしょう。
本来「帖」は紙や海苔などの薄いものを数える単位として使用されていましたが、部屋の広さを表す単位として使用されるようになりました。1帖の広さは畳1枚分の大きさで、不動産情報に掲載する場合の1帖の広さは明確に決まっています。
「帖」は床がフローリングの洋室の広さを表す場合に使われることが多く、不動産情報を見る際に床が畳なのかフローリングなのかを判別しやすくするために使い分けられています。
「畳」は、昔から使われていた尺貫法を起源とする単位です。基本的には和室の広さを表す単位として使用されており、畳を何枚並べて敷ける広さかを表しています。
たとえば、6畳であれば畳6枚分を敷け、4.5畳であれば畳を4.5枚敷ける広さということです。「帖」と同じく不動産情報に掲載する場合、1畳の広さには明確な基準があります。
しかし、昔の住宅の建築方法が地域ごとで異なっていたため、関東と関西などでは畳のサイズが違っていました。そのため、同じ帖数だとしても、地域が変わると部屋の大きさが変わる場合があります。
不動産情報を掲載する場合に「帖」と「畳」の単位を使用する場合は、1帖(畳)の広さが1.62平方メートル以上と決められています。これは「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則 」によって定められているルールです。
そのため、単位は1帖(畳)は畳1枚分を表しますが、不動産情報に掲載されている場合は1帖(畳)1.62平方メートル以上で換算されています。
尺貫法とは、中国からはじまった日本古来の計量方法のことです。長さや面積などを表す単位として使用されており、長さは「尺」質量は「貫」体積は「升」と定義されています。
ただし「貫」は日本独自の単位なので、尺貫法という名称は日本独自のものです。尺貫法は日本固有の単位系を指しており、中国固有の単位系は「貫」ではなく「斤」が使用されるので尺斤法といいます。
大宝律令の時代から使用されており、1891年には度量衡法が制定されて1958年までは現在のメートル法と併用されていました。戦後の1951年に制定された計量法(旧計量法)によって、1959年に尺貫法は廃止になっており、1966年には国際単位系に統一されています。
取り引きや証明などでは尺貫法が禁止されており、住宅建築・設計において正式な書面などでは使用されなくなりました。しかし「1帖」や「1間」など、いくつかの単位は現在でも見る機会が多いでしょう。ここでは、尺貫法についての歴史を詳しく紹介します。
日本では古くから尺貫法が使われていましたが、時代ごとに長さなどの基準は異なりました。全国的に統一されたタイミングは、1875年の度量衡取締条例の制定以降からです。
一方、1875年に国際的な度量衡の統一を目指すメートル条約がパリで締結されて、1886年には日本も加盟したことから、尺貫法を基本としたメートル法を併用するという時代が長く続いていました。また、1891年には度量衡法が制定されており、メートル法が日本で正式に認められました。
尺貫法とメートル法の2つが公認されている状態でしたが、間接的なメートル法体系となったのはメートル法の普及が一気に進んだことがきっかけです。その後の1921年には度量衡法が公布され、計量単位がメートル法に統一されています。
すぐには統一が進まなかったですが、第二次世界大戦後からはメートル法が広く使用されるようになりました。
1帖とは畳1枚の広さを表すものですが、昔は住宅の建築方法が地域ごとで異なっていたので、関東と関西では畳のサイズが違います。そのため、同じ帖数(畳数)だとしても、地域が変わると部屋の大きさが違うので違和感を持つ方もいるでしょう。
畳1枚の規格サイズには「京間(きょうま)」「中京間(ちゅうきょうま)」「江戸間(えどま)」「団地間(だんちま)」の4つのタイプがあります。ここでは、それぞれのタイプについて詳しく紹介します。
京間は縦幅191cm、横幅95.5cmで、面積は約1.82平方メートルのサイズです。4つのタイプの中では、1番大きなサイズの畳になります。
京間の畳は、京都を中心に関西エリアをメインに使用されており、京間は本間間(ほんけんま)や関西間とも呼ばれているケースもあります。
中京間は三六間とも呼ばれており、畳のサイズは縦幅182cm、横幅91cmで、面積は約1.66平方メートルです。一般的な畳のサイズである1.62平方メートルに、1番近い大きさの畳です。
中京間は、愛知県や岐阜県などの中京地方以外にも、岩手県・山形県・福島県・沖縄県などの地域で使用されています。
江戸間の畳サイズは、縦幅176cm、横幅88cmで、面積は約1.55平方メートルになっています。主に関東をメインとして、全国的に使用されているタイプの畳サイズです。
また、江戸間は、関東間や田舎間と呼ばれることもあります。
団地間の畳サイズは、縦幅170cm、横幅85cmで、面積は約1.45平方メートルになっています。基本的に、アパートやマンションなどをメインに使用されているタイプの畳です。
とくに団地を中心に多く使用されていることから団地間と呼ばれており、最も大きな京間に比べると縦幅がおおよそ20cm、横幅がおおよそ10cmくらいは小さいのが特徴です。
「坪」という単位は、日本で昔から計量に使用されている「尺貫法」に由来している面積の単位のことです。尺貫法は昭和34年に商取引で使用禁止になっていますが、今も不動産業界などでは土地や建物の面積を表す単位として使用されることが多いです。
ここでは「坪」の計算方法や「坪」を「畳」に換算する方法、「帖」を使った部屋の大きさの割り出し方などを紹介します。
「坪」とは「尺貫法」での長さの単位である「尺」で表すと、1辺6尺の正方形の面積を「1坪」としています。また、1尺の現在の長さはおよそ0.303mで、「1坪」は1辺6尺の正方形なので0.303mの6倍になるので約1.818mになります。
つまり「1坪」は、約1.818mの2乗なので約3.305平方メートルです。もし、平方メートルで表している面積を坪数に直す場合であれば、3.305で割ることで坪数を計算できます。
たとえば、100平方メートルであれば、坪数は100平方メートル÷3.305=30.25坪になります。反対に坪から平方メートルに直す場合には、3.305をかけることで計算することが可能です。
「坪」以外で、面積を表す単位として使用されているのが「畳」です。「畳」とは、文字のとおり畳1枚分の大きさのことを指しているので「畳」は「坪」よりも大きさをイメージしやすいのが特徴です。
一般的に畳2枚分が1帖というのが目安のイメージですが、実際には2畳は1.824平方メートル×2=3.648平方メートルになります。「1坪」場合はおおよそ1.812畳、「5坪」の場合はおおよそ9.061畳、「10坪」の場合はおおよそ18.12畳になります。
和室と洋室の両方に適用される帖は、洋室の広さを表記する際にも多く使われています。1帖の広さは基本的に1.62平方メートルになっているので、部屋の平米数を計算する際の基準としても役に立つので覚えておくと便利です。
ここでは、部屋の平米数を知るための計算方法について詳しく紹介します。
部屋の平米数を知りたいときの計算方法は「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」 で、1帖は1.62平方メートルが最低ラインとなっていることをもとに考えます。たとえば、部屋が6帖の場合の計算方法は、以下の通りになります。
1.62平方メートル×6(帖)=9.72平方メートル
このように、6帖の部屋の平米数は、9.72平方メートル以上です。また、不動産情報の間取り図で平米数のみ掲載されている場合に、何帖あるのかを把握するための計算方法についても紹介します。
平米数から何帖かが知りたい場合の計算方法は、たとえば19.44平方メートルという記載があった場合には以下の通りになります。
19.44平方メートル÷1.62平方メートル=12(帖)
このように、19.44平方メートルは12帖くらいの広さです。1帖が1.62平方メートルが基準だと覚えておくと、間取りの広さをイメージするのも簡単になるので覚えておくとよいでしょう。
「帖」や「畳」は、部屋の広さを表す単位として使用されています。1帖(畳)の広さは1.62平方メートル以上と定義されています。そのため、部屋の平米数を把握するのに、1帖(畳)1.62平方メートルという基準を覚えておくとよいでしょう。
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