2024-07-10
和室と言えば畳ですが、い草の畳だけでなくビニール畳と呼ばれるものがあることをご存知でしょうか。耐久性やメンテナンスのしやすさなど、い草とは異なる特徴があり、実際に導入している家庭も増えています。
今回は、ビニール畳の特徴やメリット・デメリットについて詳しく解説します。また、ビニール畳とアレルギーとの関係性についても紹介しますので、お部屋に畳の導入を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
ビニール畳とは、従来のい草で作られた畳とは異なる素材を使用した畳です。歯ブラシにも使用される耐久性の高い樹脂製の素材を採用することで、長期間の使用に耐える丈夫さを実現しています。見た目や構造はい草の畳とほぼ同じであるため、違和感なく和室の雰囲気を演出できます。
ビニール畳を交換する際にかかる日数は、表替えの場合は1日程度となっており、新品へ交換する場合は1週間から10日程度かかります。また、い草本来の香りや雰囲気は劣るものの、和を感じさせるような雰囲気以外の空間を楽しめる点も特徴です。
また、環境に配慮したビニール畳も販売されています。ペットボトルをリサイクルした素材を使用しているものがあり、環境負荷を軽減する取り組みが行われています。このように、ビニール畳はエコロジーな選択肢としても注目されています。
ビニール畳は、現代のライフスタイルに合わせた実用性と和の美しさを兼ね備えています。そのため、和室をモダンにアレンジしたい方におすすめの畳といえるでしょう。
ビニール畳は、お手入れが簡単で耐久性があり、さまざまなニーズに応える安全機能やカラーバリエーションの豊富さといったメリットがある一方、湿度の影響を受けやすいといったデメリットがあります。以下の解説を参考にビニール畳の導入を検討しましょう。
ビニール畳は水や油に強く、日常のお手入れが簡単な点が大きな特徴です。ビニール畳にこぼした食べ物や飲み物も、素早くサッと拭くだけできれいになるため、お部屋の雰囲気が損なわれるおそれもありません。
また、い草の畳と比べると傷がつきにくく腐食の心配もありません。そのため、長期間の使用に適している点もビニール畳のメリットといえます。
ビニール畳は耐久性に優れていることから、頻繁に張り替える必要もありません。そのため、経済的な面でもメリットが大きく、ライフスタイルに合わせて快適な和室空間を維持できます。
先述したとおり、ビニール畳は耐久性に優れた畳材として注目を集めています。表面の割れや毛羽立ちが少なく、い草と比べて長持ちするのが特徴です。一般的な使用環境であれば、5〜8年程度の耐用年数が期待できます。
ペットを飼っている家庭では、爪とぎや粗相によるダメージが懸念されますが、ビニール畳ならそれらにも強いので安心です。長期間使用しても美しい見た目を維持できる点は、ビニール畳の大きなメリットといえるでしょう。
ビニール畳は日光への耐性が高く、色あせがしにくい点も特徴です。い草畳では、日光の当たる場所と当たらない場所で色の濃淡が生じる可能性がありますが、ビニール畳ではそのような心配がありません。どの部分でも均一性のある色合いを保ちます。
また、ビニール畳は日光だけでなく、経年劣化による見た目の変化が少ない点もメリットのひとつです。長い間使用しても、美観を損ねることなく和室の雰囲気を楽しめます。
ビニール畳は、多様なニーズに応えられる汎用性の高い畳です。そのため、ビニール畳を製造しているメーカーは、消費者のニーズに合わせた機能を加えた製品を提供しています。
安全性を重視したクッション性の高いタイプや、滑り止め機能を備えたタイプなど、さまざまな機能を持った商品が開発されています。
ビニール畳は、い草の畳と比べて擦り切れにくい点がメリットです。表面がささくれ立つことがないため、肌を傷つけたり衣服を傷めたりといった心配がありません。安全性や機能性に優れたビニール畳を活用することで、快適で安心できる空間を実現できるでしょう。
ビニール畳を選ぶ理由のひとつに、豊富なカラーバリエーションがあります。伝統的ない草畳では薄緑色が一般的ですが、ビニール畳は人工的に作られているため、インテリアの一部として部屋の雰囲気に合わせたカラーコーディネートが可能です。
たとえば、シックでモダンな印象を与えたい場合は、黒やグレーを選ぶのがおすすめです。一方、柔らかで温かみのある空間を演出したい場合、乳白色や黄金色などの明るい色が適しています。このように、自分の好みや部屋の雰囲気に合わせて、自由にカラーを選べる点がビニール畳の大きな魅力です。
また、先述したとおりビニール畳は経年劣化による色あせの心配がほとんどありません。長期間使用しても最初に選んだ色を維持できるため、お部屋の美しさが長続きします。和室のイメージを一新したい方や、自分だけのオリジナリティあふれる空間を作りたい方におすすめです。
ビニール畳のデメリットのひとつは、い草の畳と比較して価格が割高となる点です。ビニール畳は、多彩なカラーバリエーションや優れた機能性を備えているため、それらを求めると価格が上昇する傾向にあります。
一般的ない草の畳が1帖あたり7,500円程度なのに対し、ビニール畳は1帖あたり15,000円以上と2倍程度の価格差となります。 ただし、い草畳はグレードによって価格が変動するため、購入の際は確認が必要です。
和紙畳とビニール畳を同じ面積で比較した場合でも、ビニール畳の方が若干高額になる傾向にあります。しかし、ビニール畳は初期費用がやや高めですが、耐久性に優れているため、長期的なコストパフォーマンスに優れているといえます。
ビニール畳は、天然素材を使用している伝統的な畳とは異なり、樹脂製であるため調湿機能を持ち合わせていません。そのため、湿度の高い夏場には湿気がこもりやすく、表面がベトベトとした不快さを感じることがあります。
湿気を解消するには、除湿機やエアコンを使用して室内の湿度を下げる必要があります。ビニール畳を選ぶ際は、湿気対策とそれにともなう電気代の増加を念頭におくことが大切です。
また、お部屋の換気や除湿剤を使用するなど、電気代を抑えつつ湿気を取り除く工夫も効果的でしょう。
畳のメリットとして、冬でもほんのりと温かみを感じるという点があります。しかし、ビニール畳はい草の畳や和紙畳と比較すると断熱性能がやや劣るため、冬場は畳の表面が冷たく、硬く感じやすくなります。
ビニール畳自体も一定の断熱性を持っていますが、一般的な畳や和紙畳と使い比べると気になる方もいらっしゃるでしょう。冬の寒さ対策としては、部屋全体の断熱性を高めることが効果的です。たとえば、壁や窓の断熱性を向上させることで、畳の種類に関わらず快適な室内環境を保てます。
畳を利用する際には、アレルギーとの関係性を把握しておく必要があります。カビやダニといったアレルギーの発生源となるようなものを除去することで、快適に畳を利用できます。ここでは、アレルギー対策としてビニール畳がおすすめである理由を解説します。
ビニール畳は、アレルギー対策に適した畳として注目されています。畳に付着したダニやカビを放置すると、アレルギー症状を引き起こす可能性があります。とくに自然素材のい草畳は、ダニやカビが発生しやすいため、アレルギー体質の方は注意が必要です。
一方、ビニール畳は耐久性に優れているため、ダニやカビの温床になりにくいのが大きな特徴です。湿気の多い地域に住んでいる方やアレルギーの方にとって、ビニール畳は適しているでしょう。
ただし、ビニール畳を使用していても、ダニやカビの発生を完全に防ぐことはできないため、定期的な換気とこまめな掃除が必要です。部屋の空気を循環させ、畳表面のホコリを取り除くことで、アレルゲンの蓄積を防げます。
そのほか、ビニール畳の大きなメリットは、撥水性と丈夫な点です。水分や汚れをはじきやすいため、お手入れが簡単で清潔な状態を保ちやすいです。飲み物や食べ物をこぼしやすい小さな子どものいるご家庭やペットのいるご家庭でも掃除しやすく、扱いやすいでしょう。
畳は種類も豊富にあるため、どの畳を選べばよいか迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。自分に合った畳を見つけたい方は、ゆたか畳へお気軽にご相談ください。
ゆたか畳は、国産畳や琉球表、中国産表など、常時30種類以上の在庫を保有しているため、お客様のニーズに適した畳を提案できます。また、アレルギーを持っている方でも安心して使えるよう、環境に優しく安全性の高い畳シートも取り扱っています。
ゆたか畳では千葉県と東京23区を対象に、畳の張り替えサービスも行っています。自社工場にてベテランの職人が丁寧に仕上げるため、お客様が満足できるクオリティの畳を提供できます。
ビニール畳とは、歯ブラシにも使用されている樹脂製の素材を使用して作られた畳のことです。見た目や構造はい草で作られた畳と違いが少ないものの、耐久性に優れている点や掃除がしやすい点、カラーバリエーションが豊富な点が特徴です。
一方、従来のい草で作られた畳のような吸湿性を持たないため、湿度の高い季節はベタつきやすく、価格も比較的高額であるところがデメリットです。これらのメリット・デメリットを押さえて、ご自宅に適した畳選びを楽しみましょう。
株式会社ゆたか畳では、畳の表替えや裏返しなど畳に関するさまざまなサービスを提供しています。大量仕入れを実現しているほか、自社で施工を行っているのでリーズナブルな価格でご利用可能です。電話での無料相談にも対応しており、お悩みについて相談可能です。
また、実際にお客様のご自宅に伺い、直接畳の状態を確認してメンテナンスのお見積もりをとることも可能ですので、畳の張り替えや交換などを検討している方は、ぜひお問い合わせください。