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障子に断熱効果はある?障子が持つ効果と断熱性を高めるコツ

2024-07-10


障子は日本の伝統的な建具のひとつですが、実は優れた断熱効果も持ち合わせています。しかし「障子のある和室は寒く感じる」といわれることもあるのは、なぜでしょうか。

この記事では、障子の断熱効果をはじめ、断熱以外の効果について詳しく解説します。また、障子のある和室が寒くなる理由と断熱性を高めるコツについてもまとめました。障子の断熱について知識を深めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

障子の断熱効果

障子は木枠に和紙を貼り付けただけのシンプルな構造ですが、実は優れた断熱効果を持っています。その効果は、実は一般的なガラス窓よりも高いといわれています。

断熱効果が高い理由としては、障子の和紙が持つ特性によるものです。和紙は、温度変化に応じて繊維が伸縮する性質を持っています。気温が下がると繊維が引き締まり、隙間が小さくなることで、冷気の侵入を防いでくれるのです。

逆に気温が上がると繊維が緩み、隙間が広がることで熱気を逃がします。加えて、障子と窓の間には空気の層ができますが、これが断熱材の役割を果たしているのです。

つまり、障子は和紙の繊維の伸縮と空気層の形成という2つの仕組みから、優れた断熱効果を発揮します。

障子が持つ断熱以外の効果

障子が持つ断熱以外の効果としては、調湿をはじめ、風通しのよさ、遮光性、デザイン性が挙げられます。ここでは、4つの効果について詳しく解説します。

調湿効果

障子の和紙には、湿度を調整する調湿効果があります。和紙は多孔質な素材のため、湿度が高いときには湿気を吸収し、湿度が低いときには湿気を放出します。この働きによって室内の湿度が一定に保たれ、カビの発生を抑えられます。

とくに日本の住宅は湿気が多いため、調湿効果のある障子は、快適な室内環境を保つうえで重要な役割を担っています。とくに高温多湿な日本の夏を過ごすにあたり、同じく調湿機能を持った畳とあわせて、魅力的な存在といえるでしょう。

風通しのよさ

障子は開け閉めが容易なうえに、風通しをよくする効果があります。夏場は障子を開けることで、自然の風を室内に取り込めます。障子の開け閉めを行うだけでも、エアコンに頼らずに涼しさを得られることから、省エネにもつながります。

障子は部屋の間仕切りとしても使われることが多く、開け放つことで家全体に風を通せるのも大きな特徴です。風通しのよさは室内の空気を新鮮に保つ効果もあるため、健康的な住環境づくりにも役立ちます。

遮光性

障子は光を和らげる効果があります。真夏の強い日差しを和紙が柔らかく拡散し、まぶしさを軽減できます。一方で、適度な明るさは確保されるため、昼間でも照明を点けずに過ごせます。

また、夜間は障子が照明の光を柔らかく反射し、部屋全体を優しく照らしてくれるのが特徴です。とくに昔の日本家屋は照明に乏しく、暗くなりがちであったことから、こうした健具が長く重宝されてきました。障子のある和室特有の落ち着いた雰囲気は、この遮光性による効果といえるでしょう。

デザイン性

障子はシンプルな構造ながらも、和室に欠かせない装飾的な役割を果たしています。木枠と和紙の組み合わせによる独特の風合いは、現代の住宅にも取り入れやすいデザイン性があると言っても過言ではありません。

また、障子の模様や色を変えることで、部屋の雰囲気を変えることもできます。モダンな柄や鮮やかな色の障子を使えば、伝統的な和室に新鮮な印象を加えられるでしょう。障子はデザイン次第で、和室だけでなく洋室にも合わせやすい建具なのです。

障子のある和室が寒くなる理由

障子のある和室が寒くなる理由としては、隙間風が入りやすいこと、障子が破れていること、畳の下から冷気が入ってくることが挙げられます。

ここでは、障子のある和室が寒くなる3つの理由についてまとめました。

隙間風が入りやすいため

障子のある和室が寒く感じられる理由のひとつは、隙間風が入りやすいことです。障子は木枠と和紙で構成されているため、どうしても隙間ができやすいです。

とくに木枠は湿度の変化で膨張・収縮を繰り返すため、時間の経過とともに隙間が広がってきてしまうのです。広がった隙間からは当然のように冷たい外気が侵入します。結果、室内の温度を下げてしまいます。

また、開け閉めを繰り返すうちに、障子と枠の間に隙間ができることもあります。こうした隙間を放置していると、断熱効果が十分に発揮されなくなるので注意が必要です。

障子が破れているため

障子は和紙でできているため、破れやすいという弱点があります。小さな穴でも冷気が入り込むため、室温の低下は避けられません。

障子の破れは小さな子供やペットのいる家庭で起こりやすい問題です。不注意で障子に触れたり、おもちゃや爪で引っ掻いたりすることで、簡単に穴が開いてしまいます。

また、経年劣化で和紙が弱くなっていると、わずかな衝撃でも破れやすくなります。破れた障子をそのままにしておくと、断熱効果が大きく損なわれてしまうため注意が必要です。

畳の下から冷気が入ってくるため

障子のある和室の寒さは、畳からも影響を受けています。とくに古い家や高床式の家屋では、この影響が大きいと言えるでしょう。

一般的に、和室は畳を敷いても段差ができないよう、下地がやや低めに作られていることが多いです。この低めに作られた部分の気密処理が十分でない場合、床下の冷気が畳に伝わって部屋に入り込み、足元から冷えるような寒さを感じることがあります。

また、畳は部屋の壁際や柱との間にも隙間ができやすく、そこからも冷気が入り込む可能性があります。畳からの冷気の影響は見落としがちですが、和室の寒さ対策では重要なポイントのひとつです。

障子の断熱性を高めるコツ

障子の断熱性を高めるコツとしては、穴を塞ぐこと、障子を太鼓張りにすること、隙間テープを貼ること、断熱障子シートに張り替えること、障子風の内窓を設置すること、カーテンを併用することが挙げられます。

ここでは、障子の断熱性を高める6つのコツを詳しく解説します。

穴を塞ぐ

障子の断熱性を高めるには、破れや穴をきちんと補修することが大切です。小さな穴であれば、専用の補修シールを貼るだけで対処できます。

大きな破れに関しては、障子紙の張り替えが必要です。障子紙の張り替えは、専門業者に依頼するのが確実ですが、DIYで行うこともできます。穴を塞ぐことができれば、冷気の侵入を防げるほか、障子本来の断熱性を取り戻せます。

障子を太鼓張りにする

障子の断熱性を高める方法のひとつに、太鼓張りがあります。太鼓張りとは障子の両面に和紙を貼る方法のことです。

通常、障子は片面のみに和紙を貼りますが、両面に貼ることで和紙の間に空気層ができ、断熱効果がアップします。これは空気層が熱の伝わりを遮断するため、外気の影響を受けにくくなることが要因です。

太鼓張りは断熱性を高める以外にも、障子の強度を増せます。適切に貼れば、破れにくくなるのでおすすめです。ただし、通常の張り替えよりも手間と費用がかかるため、費用対効果を考えて検討してください。

隙間テープを貼る

障子の隙間からの冷気の侵入を防ぐ簡単な方法としては、隙間テープを貼ることが挙げられます。隙間テープはスポンジやウレタンなどの素材で作られた粘着テープで、障子と枠の間の隙間を埋められます。

テープは冷気の侵入を大幅に抑えられるため、手軽に寒さ対策をしたい方に適しています。サイズや色も豊富なため、障子の見た目を損なわずに使えるのも魅力です。

ただし、隙間テープはあくまで応急処置的な対策なので、根本的な断熱性の向上は期待できません。あくまで本格的な対策を検討する際の、応急処置として活用することをおすすめします。

断熱障子シートに張り替える

障子の断熱性を高める効果的な方法は、断熱障子シートに張り替えることです。

断熱障子シートは、通常の障子紙よりも断熱性に優れた素材でできています。アルミ蒸着された発泡ポリエチレンなどを使用した製品が多く、熱の伝わりを遮断できます。

また、防音性や紫外線カット効果もあるため、快適性の向上にも役立ちます。見た目は和紙に近いデザインのものが多いため、和室の雰囲気を損なわずに断熱性を高められるでしょう。

断熱障子シートへの張り替えは、専門業者に依頼するのが確実です。しかし、費用は通常の障子紙よりもかかるので、長期的な視点で投資効果を考える必要があります。

障子風の内窓を設置する

本格的な断熱対策としては、障子風の内窓を設置するという方法があります。内窓とは、既存の窓の内側に新たに窓を設けることで二重窓のような効果を得る方法です。障子風の内窓は木枠に断熱ガラスを組み込んだ構造になっており、開閉することもできます。

断熱ガラスは外気の影響を大幅に抑えられるため、高い断熱性が期待できます。和室に合わせやすいデザインのものも多いため、和の雰囲気を損ねずに断熱性を高められるでしょう。

ただし、内窓の設置には工事が必要で、費用もそれなりにかかります。導入する際は長期的なメリットを考えて検討することが大切です。

カーテンを併用する

障子の断熱性を高める手軽な方法としては、カーテンを併用するのもおすすめです。厚手のカーテンを障子の内側に設置することで、断熱効果を高められます。

カーテンは内側の空気を逃がしにくくするだけでなく、冷気の侵入も防ぐ効果があります。また、遮光性の高いカーテンを選べば、日射熱の影響を抑えることもできるでしょう。

和室にカーテンを設置するのは抵抗があるかもしれませんが、和風デザインの製品を選べば違和感なく使えます。既存の障子を活かしつつ、断熱性を高めたい場合はカーテンを併用しましょう。

まとめ

障子には断熱効果をはじめ、調湿効果や採光性など多くの効果があります。しかし、隙間風の影響や破損などにより、障子のある和室は寒さを感じやすくなるので注意が必要です。

さまざまな寒さ対策を講じれば、障子本来の断熱性を取り戻せます。ただし、素人が実施できるのは、あくまで応急処置レベルの対策のみです。

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