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畳に掃除機をかけるのは駄目?かけ方と注意点を解説

2024-08-07


日本の伝統文化である畳のある和室は、いつも私たちに癒しの空間を与えてくれます。そんな畳の掃除には、フローリングと異なる注意点があります。現在では、さまざまな掃除道具や洗剤などが登場しているため、適切な取り扱いが求められます。

この記事では、畳を長持ちさせ、いつも気持ちのよい空間を保つための掃除方法について解説します。「これから畳の生活を楽しみたい」「畳の掃除方法はこれでいいのかな?」とお考えの方は、ぜひ最後まで読んで、参考にしてください。

畳に掃除機をかけても大丈夫?

畳の掃除において、定期的に掃除機を使用することはとても大切です。畳の目にはゴミやホコリが溜まりやすいため、定期的な掃除によってダニなどの発生を防ぎ、清潔を保ちましょう。

掃除機は、畳の目に沿ってゆっくり動かすことが大切です。掃除機を早く動かしたり、ヘッドに高速回転ブラシがついたものでゴシゴシしたりすると、吸引力を弱めるとともに畳を傷める可能性があるため注意してください。

また、最近よく使用されているロボット掃除機は、畳の目に沿って動くことが難しいです。そのため、ロボット掃除機は畳の掃除には適しません。

畳を掃除する際の注意点

畳の素材には「い草」という植物が主に使用されています。そのため、畳を傷めず長持ちさせるためには、い草の性質をしっかりと把握したうえで掃除することが重要です。こちらでは、畳を掃除するときの注意点をご紹介します。

水拭きはしない

い草は湿気を吸収しやすく、水拭きをすると畳が水分を吸い込んでしまい、カビが発生しやすくなります。また、水拭きは畳の目にゴミを押し込んでしまったり、日焼けを早めてしまったりと、畳の寿命を早めてしまうこともあるのです。

そのため、畳は基本的に水拭きを避けてください。ただし、飲み物を落としてしまったり、汚れが気になったりした際には、しっかりと固く絞った雑巾で水拭きを行っても構いません。その後はしっかりと乾拭きをし、部屋の風通しをよくして乾燥させましょう。

掃除機を早く動かさない

畳には定期的に掃除機を使用し、清潔に保つことがとても大切です。畳の掃除をするときは、掃除機は早く動かさずに優しく丁寧にかけていきましょう。

掃除機のヘッドには回転ローラーやブラシがついており、繰り返し早く動かすことで摩擦が起き、畳を傷める原因となります。また、掃除機の吸引力は、ヘッドを押すときよりも引く際に高まるといわれています。

そのため、畳の目に沿ってゆっくりと引きながら掃除機をかけることで、すき間に入ってしまったゴミやホコリをしっかり取り除けます。

畳の目と逆方向にかけない

畳の掃除では、畳の目に逆らわずに、掃除機やほうきを使用することが大切です。畳の目に沿って掃除を行うことで、い草を傷めず、畳を長持ちさせることができます。具体的には、畳の目に対して垂直に掃除を行えば、畳の目に逆らうことはありません。

畳の目に逆らって掃除をすると、い草が傷つき、ささくれを発生させ、畳を傷める原因となります。さらに、すき間にゴミやほこりが入り込みやすくなります。

コロコロを使わない

絨毯などの掃除には大活躍するコロコロこと粘着クリーナーですが、畳には使用しないようにしましょう。畳が古くなると、傷ついたい草がパラパラと剥がれ、衣服や肌にくっつくことがあります。

そのため粘着クリーナーを使用したくなりますが、粘着力の強いものを使用するとい草の表面が傷つきをさらに悪化させてしまうため、決しておすすめできません。

実際粘着クリーナーを使うと、何度やってもい草が粘着シートにくっつきます。これは、粘着クリーナーによって、さらに畳の表面が傷ついている証拠です。い草が抜けるようになったら畳が劣化し始めているサインのため、張り替えの時期だと捉えましょう。

重曹やセスキ炭酸ソーダを使わない

重曹やセスキ炭酸ソーダは、環境や体にも優しく、フローリングや水回りの皮脂や油汚れの掃除に使用されています。しかし、畳には重曹やセスキ炭酸ソーダを使用してはいけません。

なぜなら、アルカリ性の重曹の成分が畳に残ると、黒ずんだシミや変色を引き起こす可能性があるためです。畳は、一度こうしたシミができると、掃除してもなかなか落ちません。

カビが生えてしまった場合は、重曹の使用も効果的ではありますが、シミや変色してしまう可能性があります。そのため、ごく最小限の使用にとどめることが大切です。

カビ取り剤や漂白剤を使わない

もし畳にカビが生えてしまった場合にも、キッチンや浴室などで使用されるカビ取り剤や漂白剤は使用しないでください。アルカリ性の重曹と同じく、畳を変色させてしまう可能性があります。

そのため、畳のカビには消毒用エタノールまたは少量の重曹を使い、使用量に充分注意して掃除しましょう。

畳の掃除機のかけ方

畳に使われているい草は摩擦などに弱いため、繊細に扱うことが必要です。では実際に畳に掃除機をかける場合、どのようなことに注意すべきか具体的に説明していきましょう。

畳の目に沿ってかける

掃除機をかける際は、必ず畳の目に沿って行うようにしましょう。畳は、い草などの素材を同一方向に一つひとつ編み込んで作られています。そのため、編み込んである方向に沿って掃除機をかけることが大切です。

「畳の目に沿ってかける」とは、一畳の大きさの畳でいうと、長辺に向かって垂直に行えば問題ありません。畳の目に逆らって掃除機をかけてしまうと、い草を傷つけ、ささくれを引き起こすことがあります。これにより、畳の寿命を縮めてしまうのです。

ただし畳には、正方形などのさまざまな大きさやデザインのものがあり、編み目の方向が異なる場合もあります。編み目を確認してから掃除機をかけるようにしましょう。また、素材のなかには畳の目がないものもあります。その場合は、とくに意識する必要はありません。

畳の縁は最後に掃除する

畳の角を保護する「畳の縁」は、綿や麻、化学繊維で作られています。多くの方は、畳を掃除した延長線上で畳の縁も一緒に掃除機をかけてしまうのではないでしょうか。ですが、畳の縁は、畳とは別に掃除することをおすすめします。

畳の部分と畳の縁には、わずかですが段差があります。掃除機を同じ強さで動かしてしまうと、この段差部分に強い力が加わり、畳の縁を破損してしまう可能性があります。

そのため、畳の縁の掃除は、畳とは別に掃除機のヘッドも適切に変更しつつ、傷つけないように、ゆっくりと行うようにしましょう。

掃除機以外の掃除方法

ここまで、畳掃除の注意点や掃除機のかけ方についてご紹介してきました。畳の掃除には、畳を傷めないためのちょっとした工夫が大切です。それでは最後に、畳を掃除機以外で掃除する場合の方法をご紹介します。

乾拭き

畳は吸湿性に優れた素材ですが、水にはとても弱いという性質があります。そのため、水拭きはカビを発生させる危険性があり、拭き掃除をする場合は、基本的に乾拭きで行うことが推奨されています。

汚れがひどい場合など、どうしても水拭きが必要な場合は、固く絞った雑巾を使用しましょう。ただし、水拭きした後はしっかりと乾拭きを行い、畳を充分に乾燥させることが大切です。

ほうき

畳の掃除には、ほうきの使用をおすすめします。ほうきは、畳を傷めることなく掃除ができ、すき間に入り込んだゴミやほこりも掻き出しやすいため、畳の掃除にとてもおすすめです。

ほうきで掃く際は、掃除機と同じく畳の目に沿って細かく行うことが大切です。また、ほうきだけで掃除しきれない場合は、乾拭きを併用してしっかり掃除してください。

ほうき掃除の後は、ゴミやほこりを外に掃き出すか、ひとつの所に集めて掃除機で吸い取りましょう。

フローリングワイパー

ほうきや乾拭きでの掃除は、腰を屈める必要があり、体力的に少し大変です。また、丁寧に細かく行うため、掃除に時間がかかり、手間のかかることがあります。

そのため、体力的にも時間的にも効率よく掃除できる方法として、フローリングワイパーの活用をおすすめします。畳専用のシートなども販売されており、とても便利です。

フローリングワイパーも、ほうきと同じく、畳の目に沿って動かしましょう。ただし、フローリングワイバーでは、畳のすき間のゴミやほこりを掻き出すことはできません。そのため、定期的にほうきや掃除機も使用することが大切です。

クエン酸

クエン酸には殺菌作用があり、吸湿性の高い畳の弱点であるカビの発生やダニを寄せつけないという効果があります。また、汚れを落ちやすくする効果もあります。

掃除方法としては、まずクエン酸小さじ1杯をバケツ半分程度のお湯に溶かし、クエン酸水を作ります。クエン酸水に雑巾を浸し、しっかり絞ったあと、畳の目に沿って雑巾掛けを行います。その後、しっかりと乾拭きを行い、畳を充分に乾燥させてください。

カビが発生しやすい梅雨の時期や大掃除の際など、年2回程度行うとよいでしょう。これにより、畳の傷みや汚れなどを防ぎ、より長く快適に畳を使用できます。

こちらの記事では、ロボット掃除機は畳の部屋で使えるのかについて解説しています。掃除する際のコツも取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。

まとめ

この記事では、掃除機の使用の仕方から、畳を傷めないための掃除方法を紹介しました。畳はフローリングとは違い、断熱性や吸湿性に優れた素材でできています。それにより、日本の四季や梅雨などの季節を、快適に過ごすことのできる日本伝統の建具です。

そんな畳の特性を理解し、ダニやカビの発生を防ぐためには、定期的な掃除が不可欠です。畳の目に溜まったゴミやほこりは、適切な掃除によって取り除くことが重要です。

しかし、畳は適切に掃除を行っても、い草が傷んだり、色が変わったりすることがあります。そんなときは、畳の張り替えを検討しましょう。畳の定期的なメンテナンスは、見た目だけでなく、畳本来の特性を維持し、快適な空間を保つために、とても大切です。

「ゆたか畳」では、畳の張り替えやそのほかの畳に関するサービスを和室のプロとして提供しています。年間8,000枚の畳を張り替えており、千葉県内の自社工房で熟練の職人が一つひとつ丁寧に仕上げています。

畳の張り替えやそのほかの畳に関してのお困りごとがある方は、ぜひ一度「ゆたか畳」にご相談ください。

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